FANDOM



リリイ・シュシュのすべて』は、2001年に公開された岩井俊二監督日本映画、またその原作および岩井俊二によるインターネット掲示板を用いた誰でも書き込みができる実験的なインターネット小説。2004年角川文庫から単行本が刊行されている。

まず、インターネット小説が公開され、後に原作本と映画が制作された。現実と架空をリンクさせた構成と、現代の少年問題を描いた内容が大きな話題を呼んだ。

岩井曰く、「遺作を選べたら、これにしたい」作品。

物語のキーパーソンとなるリリイ・シュシュ役は歌手のSalyuであるが、本映画内ではプロモーションビデオの映像でのみ姿を現す。

テンプレート:ネタバレ

作品概要 編集

男子中学生の雄一(市原隼人)は、田園の広がる地方都市で歌手リリイ・シュシュ」(Salyu)を唯一の心の支えに、鬱屈した毎日に耐える。

同作品中には、いたる場面でクロード・ドビュッシーの楽曲が象徴的に使われており、リリイ・シュシュSalyu)の歌声と相まって、同作品の残虐性とコントラストをなしている。

また、いじめ恐喝万引き援助交際レイプ殺人自殺など現代社会の闇の部分を描いていることでも話題となった。

登場人物・キャスト 編集

中学生の人物 編集

蓮見雄一(はすみ ゆういち):市原隼人

リリイ・シュシュのファン。リリイの存在を同じクラスの友人である星野によって知る。新学期から星野のグループにいじめられる。父親を交通事故で亡くしており、母親が再婚して血の繋がらない弟がいる。

星野修介(ほしの しゅうすけ):忍成修吾

リリイ・シュシュのファン。スポーツ万能、成績優秀で中学の生徒会長。実家は裕福であったが、夏休みに会社が倒産して家族が離散することになる。小学校の時にいじめられていた過去を持つ。現在はいじめグループのリーダーであるが、仲間からもあまり好意的に思われていない。

津田詩織(つだ しおり):蒼井優

雄一のクラスメイト。星野に弱みを握られ、「仕事」として援助交際で金を得て星野に渡すようになる。詩織の初めての「仕事」からの帰り道に、雄一が付き添ったことから、雄一に好意を持つ。後に雄一の持っていたリリイ・シュシュのCDを聴いて気に入る。

久野陽子(くの ようこ):伊藤歩

雄一が想いを抱くクラスメイト。星野にリリイ・シュシュを教えた少女。星野とは小学校のクラスで隣同士であったが転校しており、中学は同じ学校となるも他人として接する。ピアノが上手く、放課後も音楽室にいる。男子に人気が高い反面、女子からは相当嫌われているが、それに屈しない強い精神力を持つ。

佐々木健太郎(ささき けんたろう):細山田隆人

雄一のクラスの学級委員長。責任感と正義感がある。津田に片想いをしている。

神崎すみか(かんざき-):松田一沙

クラスの女子の中心的存在。久野を生理的に嫌っており、陰湿にいじめる。

東海林真澄(しょうじ ますみ):北原ヨリ子

神崎のグループの一人。

笹野涼香(ささの りょうか):児玉真菜

神崎のグループの一人。

犬伏列哉(いぬぶし れつや):沢木哲

クラスの不良であったが、新学期に立場が逆転し、星野に服従することになる。

多田野雅史(ただの まさし):郭智博

星野のグループの一人。

クリオネ中村太一

星野のグループの一人。少々弱気である。夏でも長袖、長ズボンを着用している。

飯田待典(いいだ まつのり):五十畑迅人

根は悪くないが、星野に命じられ嫌々いじめを手伝う。

辻井影彦(つじい かげひこ):西谷有統

同じく星野に逆らえずにいる。

清水恭太(しみず きょうた):笠原秀幸

雄一と同じ部活の友人。星野に絡む他校の生徒と対立した。

寺脇仁志(てらわき ひとし):勝地涼

同じく雄一の友人。

仲貝弘和(なかがい ひろかず):内野謙太

上に同じ。

池田先輩(いけだせんぱい):高橋一生

部長で女子に絶大な人気を誇る。男子にも優しい。

神田先輩(かんだせんぱい):南イサム

池田部長の次の部長。

その他の大人たち 編集

小山内サチヨ(おさない-、小説では小山内サチノ):吉岡麻由子

音楽の科目を担当する女性教師。問題を抱えるクラスをまとめようとするが、空回りであることが多い。小説版では生徒からのいじめを受けたために、強い者に媚び、いじめに加担する側に回る教師として描かれる。

高尾旅人(たかお たびと):大沢たかお

沖縄旅行に来ている男性。小説版では東大生

星野いずみ(ほしの-):稲森いずみ

修介の母親。稲森いずみ似の美人。

蓮見静子(はすみ しずこ):阿部知代(フジテレビアナウンサー)

雄一の母親。妊娠している。

島袋(しまぶくろ):市川実和子

ツアー案内の女性。苗字からスピードさんと呼ばれる。シーサーさんの方言を訳している。

シーサーさん:カッチャンカッチャン

方言がひどいが、現地にとても詳しい住人。浮浪者のような風貌をしている。

オタク樋口真嗣

ポルシェに乗っていた為、他校の生徒に現金を恐喝される。漫画家。

レストランの男杉本哲太

津田の客。

恩田輝(おんだ てる):田中要次

教師。雄一が万引きしたため母親を学校に呼んで指導する。

インターネット上の人物 編集

フィリア

リリイ・シュシュのファンサイト「リリフィリア」の管理人。フィリアというHNはリリイ・シュシュがかつて組んでいたバンドに由来。キャトル事件の後、突然「リリフィリア」を閉鎖する。

サティ

「リリフィリア」BBSの常連投稿者。「リリフィリア」閉鎖後、リリイ・シュシュのファンサイト「リリイホリック」を開設する。HNはリリイが敬愛するエリック・サティに由来。キャトル事件時の目印は黄色いサングラスと黄色いスタジャン

青猫

「リリフィリア」BBSの常連投稿者。同じ常連のふゆに恋愛感情を抱き、メールを交換していたが、何者かにそれをハッキングされ、「リリフィリア」で公開されてしまう。「リリフィリア」閉鎖後は「リリイホリック」には姿を現していない。キャトル事件時の目印は青林檎。

ふゆ

「リリフィリア」BBSの常連投稿者。青猫とのメールがハッキングされた事がきっかけで、「リリフィリア」から姿を消す。

テンプレート:SpoilerH渋谷キャトルに姿を現したが、実はネカマだった。テンプレート:SpoilerF

パスカル

「リリフィリア」BBSの常連投稿者。関西弁の書き込みが特徴。渋谷キャトル事件の負傷者の一人で、そのため「リリフィリア」閉鎖後は「リリイホリック」に姿を見せていなかったが、後に姿を現す。独自の推理でライブ会場で起こった事件の真相に迫る。映画公開終了後は監督の岩井俊二その人として、現実の「リリホリック」の管理をサティから引き継いでいる。

くま

「リリイホリック」BBSの常連投稿者。「リリフィリア」時代からの常連。キャトル事件時の目印は熊のぬいぐるみ。

ねんね

「リリイホリック」BBSの常連投稿者。「リリフィリア」時代からの常連で同サイト常連のヒロイン的存在。ふゆに嫌悪感を抱いている。渋谷キャトルのライブには参加したが目印は持たなかった。

ネヴィラ71

「リリイホリック」BBSの常連投稿者。「リリフィリア」時代から出没していた悪質ユーザーでいわゆるオタク。宮崎駿監督作品を特に好む。HNは「スペクトルマン」の主人公の故郷の名前に由来。本名は小坂鉄也。

鉄人29号

「リリフィリア」BBSの常連投稿者。ネヴィラ71の別人格説が有力。キャトル事件時の目印は「29」の数字。

トムトム

「リリイホリック」の新規投稿者。ネヴィラ71といさかいを起こす。

あみか

「リリイホリック」の新規投稿者。いちばん好きな楽曲は「沈黙の木」。

るか

「リリイホリック」の新規投稿者。ほとんどの投稿の内容が「傷つきました」。


スタッフ編集

関連用語 編集

  • リリイ・シュシュ - 音楽チャートで1位を獲得するほど人気の日本の女性歌手。一部に熱狂的な信者を持つ。略称:リーシュ。
  • エーテル - リリイファンにとって感触の触媒、精神を満たす特別なオーラのようなもの。赤、青、灰色などのエーテルが存在するらしい。
  • フィリア(Philia) - リリイがボーカルを務めていたバンド。カマカツ主導のバンドであったため、リリイファンからの評価は芳しくない。作詞はすべてゴーストという説がある。
  • カマカツ - カヤマカツヒロ。フィリアの元メンバーで作曲を担当。解散後はソロとして活躍。
  • ブラッドベリ・オーケストラ(Bradbury Orchestra) - リリイが中学時代にボーカルを務めていたバンド。デビューはしていないため、フィリアよりも知名度は低い。
  • イエロウフェロウズ(Yellow Fellows) - カマカツの在籍していたバンド。通称:イエロウ。
  • リリイホリック - ファンサイト「リリフィリア」閉鎖後に「サティ」によって作られたファンサイト。
  • キャトル事件 - 渋谷キャトルで行われたリリイのライブ後に起こった殺人事件。新聞などで大きく報道された。
  • アラベスク - リリイの2ndシングル「回復する傷」のc/w曲。ドビュッシーに影響を受けて作られた。歌詞に「南の島」が出てくる。
  • エロティック(EROTIC) - リリイの2ndアルバム。

映画と小説の相違 編集

  • 雄一と星野が所属している部活は映画では剣道部だが、小説では陸上部。

テンプレート:SpoilerH

外部リンク 編集

th:แด่เธอ…บทเพลงแห่งอีเธอร์

Smallwikipedialogo.png このページには、クリエイティブ・コモンズでライセンスされたウィキペディアの記事が使用され、それをもとに編集がなされています。使用された記事はリリイ・シュシュのすべてにあり、その著作権者のリストはページの履歴に記録されています。