水島 努(みずしま つとむ、1965年12月6日 - )は、日本のアニメーション監督。長野県松本市出身。
経歴[]
北海道生まれ長野育ち。
音楽教師志望だったが大学を浪人し続けたため親に怒られ、1986年にシンエイ動画に入社する。当初の志望から後に作詞・作曲を手がけるようになる。『エスパー魔美』『チンプイ』などで制作進行を務めた後、『美味しんぼ』で演出デビュー。1994年から『クレヨンしんちゃん』のテレビシリーズに参加。特報は5作目から、自身が本作品を機に監督を降板した『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ』まで担当しているが、劇場作品の第1イメージだけを拾った特報を制作していたため、『クレヨンしんちゃん』ファンから彼の作る特報は「ウソ予告」と称された。特にそれが甚だしいのが映画第7作『クレヨンしんちゃん 爆発!温泉わくわく大決戦』である。その予告編では、「野原一家離散」という深刻なエピソードがあるように描かれたが、本編ではそのようなシーンは一切無かった。
『映画・クレヨンしんちゃん クレしんパラダイス!メイド・イン・埼玉』で映画初監督(と劇中ミュージカル『私のささやかな喜び』の作詞・作曲)、『ジャングルはいつもハレのちグゥ』でテレビ初監督。しかし、ほとんど『クレヨンしんちゃん』一本だったため、かつては代表作は数えるほどしかなかった。2004年8月20日シンエイ動画を退社し、フリーに。また、水鳥満月名義で池端隆史の作品の手伝いをしていたが、退社を機に本名に戻した。その後は『くじびきアンバランス』(構成・絵コンテ)、『撲殺天使ドクロちゃん』(監督・脚本・OP曲作詞)といったコアな作品を手がける。
人物[]
同じアニメーション監督の水島精二とは同期で、ラジオなどで、「実は兄弟である」といったネタを飛ばしたりしている。
ラジオ出演の機会では、打ち消し音をかぶせられるような危険な発言を非常に好み、キャラを作りネタを仕込んで出てくる。 ちなみに危険ネタのほとんどは政治ネタ(北朝鮮、アメリカなど)、時事ネタなど。
口癖は「暇で暇で死にそう」「いつもイジっている」、しかし実際は有名なアニメも手がける売れっ子アニメ監督である。
「生理的に受け付けない」という理由で髭面の男性は嫌いらしい。しかし、ヒゲのおじちゃんと呼ばれている池端隆史とは、二人揃って童貞キャラでラジオ出演するなど、仲の良さを伺える。なお、水島本人は既婚者である。
ブラックユーモアやバイオレンスな演出を多用することから、『クレヨンしんちゃん』歴代監督の本郷みつる・原恵一から「(性格が)黒い」と称されたことがある。
かつて『クレヨンしんちゃん』と『ドラえもん』との合同スペシャルの際、しんのすけに「尻に竹とんぼを挟んで『ケツコプター』」というギャグをやらせたことがある。後に水島は『クレヨンしんちゃん』のオールナイトイベントで「このギャグが藤子プロの怒りに触れ、断交状態に陥った」と語ったが、この件に関する公式発表はされておらず真偽のほどは不明。だが、『びん・かん ドクロちゃんねる』に出演した際「今までで一番後悔したことは?」という質問に対しこの事をあげたため、少なくとも藤子サイドからお叱りを受けたことは事実のようだ。
『クレヨンしんちゃん』の絵コンテを切った際に、キャラクターの台詞を「お礼なんていいですよ」と書くべきところを「お札なんていいですよ」と誤字してまい、関係者から『この高卒め!』と罵倒されたことがある。なお、『クレヨンしんちゃん』では、脚本を書かずに、直接コンテを作成する方式が採用されていた。
上記にもあるようにラジオ番組では「基本的にいつも暇」という「キャラ」を突き通しているため、『峠のラジオ』、『びん・かん ドクロちゃんねる』では当時、同時進行で関わっている作品を挙げられると大抵知らないふりをしていたが、『びん・かん ドクロちゃんねる』第30回冒頭では他作品の露骨な質問をされ「ずるいよ…、俺他のことずっと触れないできたのに…一生懸命暇だ暇だって言ってきたのに…」と嘆いていたようにキャラ作りに徹底した堅実な人格が伺える。
びん・かん ドクロちゃんねるにゲスト出演した際に、アニメプロデューサーの川瀬浩平やUPLIFT、パーソナリティの千葉紗子ともども、番組を休んだ代わりに電話出演した撲殺天使ドクロちゃん原作者おかゆまさきをがマジ凹みするまで徹底的にいじり倒すなど、悪ノリが大好き。
名言集[]
- 『まさや・かおりのらぶ×2エモーション』にゲスト出演した時、自身の作品に出た小野坂昌也演じるキャラクターについての説明を全くせずに収録させ、「なんかキャラが分からないって怒ってる人がいて怖かった」「(説明するのが)面倒臭かった」「終わりよければ全て良し」と発言し、小野坂を驚かせた。
- 『撲殺天使ドクロちゃん』のラジオで、「大人は嘘吐きですからね」と前フリした。実際、その前後で本当かウソか良く分からないギリギリのネタを振るようになる。
- 『撲殺天使ドクロちゃん』のラジオに出た後、プロデューサーに「あのキャラ作りで大丈夫かなぁ」と漏らしていた。後悔するぐらいならやらなきゃいいのに、とプロデューサーに突っ込まれる。
- 『クレヨンしんちゃん』の映画の試写会で、「子供達の笑顔を見る為に、この仕事をやっていると思う」と発言。
- 『峠のラジオ』より、「朝10(朝10時からの収録)は人道に反する。ジュネーヴ条約違反。捕虜の虐待の禁止と朝10の禁止を定めた国際条約への違反」、「夜10(夜10時からの収録)にしましょうよ」と発言。
代表作[]
テレビアニメ[]
- エスパー魔美 (1987年~1989年)制作進行
- チンプイ (1989年~1991年)制作進行
- 美味しんぼ (1988年~1992年)絵コンテ
- クレヨンしんちゃん (1992年~)演出・絵コンテ
- ジャングルはいつもハレのちグゥ (2001年)監督・絵コンテ・演出
- げんしけん (2004年)脚本・シリーズ構成・絵コンテ
- くじびきアンバランス (2004年)構成・絵コンテ
- 光と水のダフネ (2004年)OP絵コンテ・演出 ※水鳥満月名義
- xxxHOLiC (2006年)監督・脚本・絵コンテ・演出
- くじびきアンバランス第2期 (2006年)監督・絵コンテ・演出
- おおきく振りかぶって (2007年)監督
- xxxHOLiC◆継 (2008年)監督・脚本・絵コンテ・演出
- ケメコデラックス! (2008年)監督
OVA[]
- 撲殺天使ドクロちゃん (2005年)監督・脚本・OP曲作詞
- いちご100% (2005年)構成・脚本
- 大魔法峠 (2006年)監督・脚本・OP曲作詞
- げんしけん (2006年)監督
- 撲殺天使ドクロちゃん2(セカンド) (2007年)監督・脚本・OP曲作詞・ED曲作曲
劇場版アニメ[]
- クレヨンしんちゃん 雲黒斎の野望 (1995年)演出助手
- クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡 (1997年)演出
- クレヨンしんちゃん 電撃!ブタのヒヅメ大作戦 (1998年)演出
- クレヨンしんちゃん 爆発!温泉わくわく大決戦 (1999年)絵コンテ・演出
- クレヨンしんちゃん クレしんパラダイス!メイド・イン・埼玉 (1999年)監督・脚本・絵コンテ
- クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶジャングル (2000年)絵コンテ・演出
- クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲 (2001年)絵コンテ・演出
- クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦 (2002年)絵コンテ・演出
- クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 栄光のヤキニクロード (2003年)監督・脚本・絵コンテ
- クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ (2004年)監督・脚本・絵コンテ
- 劇場版xxxHOLiC 真夏ノ夜ノ夢 (2005年)監督・絵コンテ・演出
小説[]
- 撲殺天使ドクロちゃんです(2006年)共著
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