『秋立ちぬ』(あきたちぬ)は1960年に公開された成瀬巳喜男監督による日本の映画。成瀬自身によるプロデュース作品で、原案は笠原良三のオリジナルシナリオ。
概要[]
笠原良三が執筆したオリジナルの脚本『都会の子』をモチーフに、成瀬自身が翻案を行った作品。クレジットは「脚本:笠原良三」となっている。下町を舞台に大人たちの複雑な人間関係が絡む成瀬の真骨頂とも言えるプロットだが、翻案にあたり主人公の少年に成瀬本人の幼少時代が反映されており、自身や自作について寡黙だった成瀬の半生が窺える貴重な作品である。また「主人公が少年」という設定も、成瀬作品としては極めて珍しいものである。特に、この作品の前後には『女が階段を上る時』や『娘・妻・母』、『妻として女として』、『女の座』など一般に「成瀬らしい」とされる大人の女性たちを描いた作品が多いため、その特色がより際立っている。なお主人公の少年は成瀬映画の常連子役、大沢健三郎が演じている。
大人たちの勝手な事情に振り回される少年少女の健気な姿を描いたストーリーや、2人のささやかな繋がりを描いた演出など、作品としての完成度も高く、成瀬ファンからも総じて人気のある晩年の快作である。しかし、本作はこれまでキネマ倶楽部を始め一般に市販されるソフト化は行われたことがない。
あらすじ[]
小学六年生の秀男は、母に連れられ東京へやってきた。母子共々親戚の家へ寄宿するが、やがて母は秀男を残して駆け落ちしてしまう。都会の生活に馴染めず孤独な秀男だが、ふとしたことから小学四年生の順子と仲良くなって……
スタッフ[]
キャスト[]
- 深谷秀男:大沢健三郎
- 三島順子:一木双葉
- 深谷茂子:乙羽信子
- 三島直代:藤間紫
- 山田昭太郎:夏木陽介
- 山田春江:原知佐子
- 富岡:加東大介
- 浅尾:河津清三郎
- おばさん:菅井きん
エピソード[]
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