『ゲゲゲの鬼太郎』は、2007年4月28日公開の日本映画。アニメ化もされた水木しげるによる同名の漫画作品を実写映画化した作品である。
第2作目『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』は2008年7月12日より公開される。(詳細は別項を参照)以下、特記無い場合は第1作目に関しての記述である。
第1作目[]
主演はウエンツ瑛士で、主題歌も歌う。過去に実写として製作された作品は2作あるが、劇場公開用映画として製作されたのは初である。
ストーリーは、原作「天狐」「妖怪大裁判」の2エピソードをベースにしつつ、人間の少女と鬼太郎の淡い恋路などの要素を織り交ぜたオリジナルストーリーとなっている。
2005年に松竹により製作が発表、実際は2002年から企画があがっており、公開までおよそ5年近くの年月を経ている(ただし、実際の撮影は2006年の5月と6月の2ヶ月しか行われていない)。この製作発表の席では、監督は堤幸彦で2006年の公開と発表され、鬼太郎役のイメージは堂本剛であると語られている[1]。
妖怪は実際に俳優が演じているが、目玉おやじや一反木綿、ぬり壁などの人間がそのまま演じるのが不可能な役はVFXによって再現され、著名人が声をあてている。目玉おやじの声をあてた田の中勇は、アニメ版や過去の実写作品まで全てで声をあてることになる。
ストーリー[]
茶谷建設が強引に建設を進めるレジャーランド計画によって立ち退きを迫られている近くの団地では、妖怪が出現して転居を拒む住民を脅かしていた。それは茶谷建設に雇われて強引な住民対策を行っていたねずみ男が手引きをしていたのだった。団地に住む少年・三浦健太は鬼太郎に手紙を出して助けを求める。
鬼太郎に悪事を悟られたねずみ男は退散するが、その帰り道、彼は廃墟の稲荷社殿の地下で光り輝く謎の石を見つけ、宝石と思い質屋に売ってしまった。だがその石こそ、邪悪な妖怪や人間の怨念が凝縮された「妖怪石」だった。さらには質屋が目を離したすきに、たまたま店を訪れていた健太の父が、石の魔力に拐かされて石を盗んでしまった。石を管理していた妖狐一族の空狐は怒り狂い、配下の野狐を従えて石の在処を追う。だが空狐の本心は、これを機に石の力を使って人間を支配しようという魂胆だった。
やがて健太の父は、質屋から石を盗んだ罪で逮捕されてしまうが、その直前に健太に「この石のことは誰にも言ってはならない」と言い残して石を預けていた。健太は健気にそのいいつけを守り、鬼太郎や姉の実花にも口を閉ざしていた。
一方空狐は、三浦姉弟が石を持っていることを見抜き、彼らに接近するも鬼太郎によって退けられる。復讐に燃える空狐は天狗ポリスに「石を盗んだのは鬼太郎」と嘘の誣告し、鬼太郎を冤罪で逮捕させてしまった。さらには証人として出廷したねずみ男が、裏切って鬼太郎を犯人と証言してしまったため、鬼太郎は釜茹で500年の有罪になってしまう。
鬼太郎は目玉おやじと砂かけ婆の助けで脱出できた。が、逆に彼らが身代わりになってしまう。タイムリミットは満月の夜。それまでに妖怪石を持ってこなければ二人は釜茹でにされてしまうという。鬼太郎は健太の願い、父親に会いたいと聞いて、子泣き爺と輪入道の助けを借り、夜見の世界へ向かうことになる。だが、汽車に空狐が立ちはだかり、鬼太郎に最後の戦いを挑んだ。突然現れた天狐の言葉も聞かない空狐はただの子狐にされる。鬼太郎は石を大天狗に返すことと全国の稲荷神社に油揚げをお供えすることを約束。鬼太郎たちは夜見の世界に着き、実花と健太は晴彦に再会するのだった。
晴彦は健太の強い想いで生き返ることに成功する。鬼太郎は妖怪石を回収し一反木綿に乗り、法廷にぎりぎり間に合うことができたのだった。数日後、目玉おやじはモノワスレにお願いして実花と健太の鬼太郎との記憶をすべて消し去り、すべては始まりに戻るのだった・・・・・・。
出演者[]
キャスト
- 鬼太郎:ウエンツ瑛士
- 三浦実花:井上真央
- 猫娘:田中麗奈
- ねずみ男:大泉洋
- 子泣き爺:間寛平
- 砂かけ婆:室井滋
- 一反木綿:柳沢慎吾(声の出演)
- ぬりかべ:伊集院光(声の出演)
- 目玉おやじ:田の中勇(声の出演)
- 三浦晴彦:利重剛
- 三浦健太:内田流果
- 空狐:橋本さとし
- 田中正人:松沢一之
- 田中さち子:広岡由里子
- 田中愛:鈴木かすみ
- 珍宝堂名主:六平直政
- 管理人:芦屋小雁
- 井上刑事:谷口高史
- 前田刑事:猪野学
- 現場監督:日野陽仁
- 作業員:北島義明、湯川崇、大石昭弘
- 三浦実花の母:川越美和
- 警官:土井よしお
- 看護婦:植松真美
- 主婦:藤みずき、中川絵美
- 若手の刑事:田村ツトム
- 亮:前田航基
- 勇:小山浩暉
- 男おばさん:笠井信輔
- 社長:鶴田忍
- 教師:モト冬樹
- そば屋店主:竹中直人
- 気狐:仲野毅、中島宗博、山元隆弘、小倉敏博、塚田知紀
- 見上げ入道:加藤重樹
- 飲んだくれの妖怪:藤田美歌子
- 無口な妖怪:康実紗
- 天狗ポリス:東田達夫
- ろくろ首胴体:柴田洋子
- 妖怪バンド:高木壮太、飯島カズヒロ、前田マサト、山崎ごう
- 釣瓶火:軽部真一
- ろくろ首:YOU
- 百々爺:神戸浩
- 貧乏神:藤井隆
- 天狗裁判官:竹嶋康成
- 見上げ入道:石原良純(声の出演)
- 傘化け:デーブ・スペクター(声の出演)
- ぬっぺふほふ:きたろう(声の出演)
- 化け草履:立川志の輔(声の出演)
- べとべとさん:石井一久(声の出演)
- 天狗ポリス:安田顕(声の出演)
- 天狐:小雪
- 大天狗裁判長:中村獅童(特別出演)
- モノワスレ:谷啓(特別出演)
- 輪入道:西田敏行
- 登場妖怪(上記の表も参照)
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スタッフ[]
- 監督:本木克英
- 2005年度の松竹映画ラインナップ計画の発表時には堤幸彦が監督をすることになっていたが、2006年5月に映画製作が正式発表された際に変更された(変更に至った理由は不明)。
- 脚本:羽原大介
- CG:セントロ・デジタル・ピクチャーズ他日本を代表する28組
- 音楽:中野雄太・TUCKER
- ビューティー・ディレクター : 柘植伊佐夫
- アクションコーディネーター:諸鍛冶裕太
- 製作者:松本輝起・亀山千広
- 企画:北川淳一・清水賢治
- エグゼクティブプロデューサー:榎望
- プロデューサー:石塚慶生・上原寿一
- アソシエイトプロデューサー:伊藤仁吾
- フィルムパートナーズ代表:島本雄二、渡辺純一、周防郁雄、中村美香、竹中一博、雲出幸治、喜多埜裕明
- 撮影:佐々木原保志
- 照明:牛場賢二
- 美術:稲垣尚夫
- 録音:弦巻裕
- 編集:川瀬功
- VFXスーパーバイサー:長谷川靖
- 特殊メイク:江川悦子
- 衣装デザイナー:びびのこずえ
- 助監督:井上昌典
- 製作主任:砥川元宏
- 製作担当:高坂光幸
- 音楽プロデューサー:安井輝
- ラインプロデューサー:小松次郎
- 製作協力:松竹京都映画株式会社
- 企画・製作:松竹株式会社
- 製作:松竹・フジテレビ・電通・スカパー・ウェルシンク・バーニングプロダクション・PPM・バンダイ・読売広告社・Yahoo!JAPAN
主題歌[]
- オープニング
- 「ゲゲゲの鬼太郎」小池徹平
- エンディング
- 「Awaking Emotion 8/5」ウエンツ瑛士(ユニバーサルミュージック)
小説[]
- 『ゲゲゲの鬼太郎』原案:水木しげる 著:沢村光彦(2007年4月25日発売)/角川書店刊(ISBN 4-04-192923-7)
ストーリーの大枠は映画版に準じているが、物語中のエピソードや最後のオチのつけ方など、映画と異なる部分も少なくない。映画版よりも水木しげる色が強く感じられる描写が目立つ。
制作余話[]
本来は、鬼太郎は母岩子の遺伝(または誕生時に血液銀行の水木行員によって墓石に投げつけられた際に左目を失明)で片目で左目は四谷怪談のお岩のように左目が潰れている、というのが一般的定説である。ところが、実写映画では両目を見せるカットが複数ある。特に髪の毛針を全て撃ち切って丸坊主になるシーンでは両目をはっきりと見せているなど、カメラアングルミスなどでうっかり左目が映り込んでしまったという類のものではないことが分かる (原作では片目の穴に目玉おやじが入って、両目という設定もあるが)。
そのため共演者の井上真央から某バラエティ番組で鬼太郎には両目があったと公言されてしまった。
ウエンツは撮影の際マネージャーをつけないで、一人でこなしたらしい。
第2作目[]
テンプレート:新製品 2008年7月12日に第2作目『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』が公開予定。
外部リンク[]
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